まっ、そんな感じ

見聞きしたことを徒然と書いてます。

姫路〝城〟で天守物語!! 05/11

行ってみたい場所の中に世界遺産の姫路城がある。
さらに今回、平成中村座が姫路城で由来の「天守物語」をかけるという。
これは行かなければ……ということで行ってきた。

平成中村座は亡くなられた18世中村勘三郎さん(私的にはいまだ『勘九郎』さんのイメージがある)が2000年に隅田公園に仮設した歌舞伎専用の劇場。
平成中村座はこじんまりとしているが、何度観に行ってもお上品で静かな歌舞伎座と違って観客のワクワクドキドキが感じられる、まさに勘三郎さんが江戸の芝居小屋を目指したという楽しい劇場。

そして「天守物語」、こちらは坂東玉三郎の当たり役。
数十年前に初めて見た舞台の見事さを今でも思い出す。
(ちなみに、観劇した歴代の図書之助は真田広之♥・宍戸開・市川海老蔵
主人公の富姫は姫路城の天守に住まう妖かし。
ということで、まさに物語の舞台を前に平成中村座で演じられるのだから、これはぜひ!! と言うわけ。

東京からどの方法で行く?

平成中村座のチケットはゴールデンウィークを避けて平日午後の部(開演は16時)。
姫路城も観光したいし(所要2〜3時間?)と考えると昼前には到着したいが、タイムスケジュール的に東京から姫路まで行く手段がなかなか難しい。

新幹線(のぞみ)で 乗車時間は約3時間、飛行機は飛行時間だけなら1時間と少し。
しかし、自宅から……とすると、どちらも4時間前後だが飛行機だと到着する空港は大阪伊丹空港神戸空港、さらにそこから新幹線か高速バスなど乗り換えが複数回あり、しかも総運賃は16,700円〜34,410円(いずれも通常価格)!!
一方、新幹線は指定席で16,370円、これはもう時間はかかっても楽で安い新幹線でしょ(笑)

姫路城見物

姫路城の入城料は2023年時点で大人1,000円……なんだけどメルカリでガイドブック付き招待券を850円でゲット。

姫路駅を降りると真正面に城が見え、後はゆっくり徒歩で10分くらい。
桜橋を渡り、大手門を抜ければそこは三の丸広場。今回はここに平成中村座が建っています。

広場を左に回り込むと喫煙所や休憩コーナー・売店があり、その前を通ると入城口。
入城門を通ると左右にコインロッカー(¥100円、戻ってきます。使用は17時まで)があります。城郭内は坂道だし天守閣の階段は急なので、絶対に手荷物やキャリーバッグは預けた方がベター。

なお、そこに置いてあるパンフレットには「姫路城プレミアムオーディオガイド」の案内が載っています。またARアプリをダウンロードしておけば、城のあちこちにあるARの説明板で説明も見られます(私は両方ともうっかり忘れました。残念)
またフリーWiFiもあります。

さすがG.W.明けの平日、入城口の係員さんに聞いたら「今日は2,000人くらいですかね。G.W.や桜の時期なら一日10,000人ですよ」とのこと。
団体客も2〜4グループくらい、地元の高校生の団体が2つくらいで、人が少なくて本当にゆっくり回ることができました。
良いお天気の元、天守閣や百間廊下から化粧楼までぐるっと回ってもおよそ2時間。混んでいたらこうはいかないでしょうね。
きれいに整えられ、各所に説明板なども設置されていて面白かったです。

「この位置から見た城がテレビの「暴れん坊将軍」オープニングに使われたんですよ」と高校生にガイドさんが説明していました(笑)

平成中村座で歌舞伎鑑賞

平成中村座は劇場前に出店が出るのも楽しみの一つ。
今回は左に地元の名品、右が江戸の名品が並び、奥では場内で食べられるお弁当や飲み物、イヤホンガイド等を売っていました。

さて、平成中村座の演目は「棒しばり」と「天守物語」

棒しばり」は外出する間、酒を盗み飲む次郎冠者を懲らしめて酒を飲まれないよう苦心する主とそれを手助けするもやはり酒好きで後ろ手に縛られてしまう太郎冠者のコメディ。
落語でいえば次郎冠者は与太郎といった感じ。

今回の太郎冠者:橋之助、次郎冠者:勘九郎ペアは、以前に何回か見た太郎冠者:三津五郎、次郎冠者:十八世勘三郎ペアに比べると一生懸命というか、まだ若いなぁ〜という感じ。
まっ、三津五郎さんも勘三郎さんも踊り上手な上、勘三郎さんはコメディも最高にうまいので、これは仕方ないかな。

天守物語」は泉鏡花が舞台化を切望しながらなかなか演じられず、玉三郎さんが演じて、姫路城を舞台にしたお話。

玉三郎さんではもう何回も見ているが今回の富姫は七之助さん。
玉三郎さんから手取り足取りで教わったとのことだが、本当にセリフ回しや息遣い・振る舞いなど、本当に玉三郎さんかと思うほど似ていた。ただ、玉三郎さんより若干艶っぽさ薄かったかな。

音楽は富田 勲のシンセサイザーで幻想感満載。

図書之助は虎丿介さん。この役はなんといっても富姫が恋に落ちる相手なので、凛々しく・涼やかな若武者でなくてはならないので、声・セリフ回し・姿勢・所作が重要。
その点で虎丿介さんはなかなか良くて、私の中では真田さんの次くらいに気に入った(笑)

猪苗代から遊びに来る亀ヶ城の亀姫は鶴松さん。愛らしくて妹感が良く出ていた。
そう考えると、玉三郎さんの富姫に亀姫でいちゃいちゃと絡んだ宮沢りえさんも良かったなぁ。(図書之介は宍戸開さん、これは映画版でDVDになってるので今も観られます)

平成中村座は舞台の後ろが開くようになっていて、隅田公園だと「め組の喧嘩」では三社祭りのお神輿が入ってきたり、桜とスカイツリーが観られたりと、フィナーレに場内の盛り上がりは最高潮(笑)

今回も後ろが開きました……が、私の席は2階の脇奥だったので、どんな景色になったのかまったく分からず。ああっ、もっと早く1階席を買っておけばと悔やみましたよ。

大塚国際美術館にも行けるぞ?!

姫路の地図を見ていたら「あれっ? もしかして……」
そう、以前から行きたいと思っていた大塚国際美術館が近いじゃないか!!
(距離的には近いけど、ぐるっと回るんですけどね)

大塚国際美術館、車やツアー以外の公共交通機関オンリーだと正直行きづらいんですよ(苦笑)
運転しないし、ツアーだと見学時間が限られる上に他の観光も含まれていて、美術館をゆっくりじっくり自分の時間で見学するには個人じゃないとなぁ……と思っていました。

というわけで、大塚国際美術館での滞在時間5時間を確保するため検討した結果がこちら。

姫路に一泊して、いざ大塚国際美術館へ!!