まっ、そんな感じ

見聞きしたことを徒然と書いてます。

「四世片岡亀蔵を囲む会」に参加してきた 10/13

昨年亡くなった「四世片岡亀蔵」さんを囲む会に参加してきた。
私にとって「亀蔵さん」は中村屋とともにあり、演目に名前があると(おっ、亀蔵さんが出るのか)と期待する人でもあった。

特別映像

これまで亀蔵さんが演じた役と、歌舞伎以外の演出家たちのコメントで構成された映像。
しんみり……なんてことはなく、観客は歌舞伎に詳しい方ばかりなのでとにかく映像が替わるたびに湧き上がる拍手と爆笑。

出演した演出家は串田和美、野田秀樹、いのうえひでのり、宮藤勘九郎の4名。
それぞれが印象やら演技に対する姿勢だとか話されるのだが、これがまたおもしろくて。

特に大受けだったのが 野田版「研辰の討れ」の「からくり人形」。
この扮装自体も爆笑ものなのに、退場時に歌う歌についてに凝っていて、千秋楽の歌はそれまでと違い、強い思いを込めたまさかの「百恵ちゃん」(笑)
このシーンを見られただけでも大満足!!(当時は千秋楽のチケット、取れなかったんです)
この演目はシネマ歌舞伎やDVDで観られます。演目自体も含め必見の作品。

続いて、なんと言ってもゾンビ映画大好きな亀蔵さんが切望したゾンビ物の「大江戸りびんぐでっと」、演じたのは「悟った〝いるか〟の開き」もう絶対おかしいでしょ(笑)
これもシネマ歌舞伎やDVDで観られます。演目自体も含め必見の作品。

そして「法界坊」での永楽屋番頭 正八、もう何も言いません。
と言うか、私のつたない言葉では説明しきれません。とにかくシネマ歌舞伎やDVDで観られます。演目自体も含め必見の作品。

この日のこの映像、また観たいです!!

座談会

出演は看板に記載順に、中村勘九郎、中村七之助、笹野高志、中村芝翫、中村扇雀、中村鴈治郎の6名。最初こそ唯一歌舞伎役者ではない笹野さんは少し居づらさそうにしていたものの、話の興が乗るとしっかり目立ってました(笑)

数字としての年齢は知っていましたが、鴈治郎さんより3才下、扇雀さんは亀蔵さんのお兄さんと同い年で亀蔵さんは1才下、芝翫さんと亀蔵さんのお父さんが飲み友達とか、歌舞伎役者の繋がりが知れて(ほうほう、そんな関係なんだ)と。

扇雀さんが語る「法界坊」での話、「お組(扇雀)に迫る正八(亀蔵)の演技が毎回異なっていた上、その振る舞いの奇怪さに笑いと恐怖を隠すのが大変だった」とか、笹野さんがその演技の「型」に一つ一つ名前をつけ、「歌舞伎の型にした方がいい」と発言。
それに対して扇雀さんの「あれは他の誰もできないから無理」とか(笑)
(確かにあれは無理だと思う)

今年8月、歌舞伎座にかかった「らくだ」の馬太郎についても、死人なのでその黄色い肌色に苦労し、笹野さんが以前ベルリンで購入したものがバッチリだったのだが、実はそれ「毛染」だったらしいく、なかなか落ちなかった、とか。

ニューヨークでの初平成中村座の話が出てきて、やっぱりTV特番で見た勘三郎始め皆さんの様子を思い出した。(このときの写真集、買いました!!)
ちなみに、笹野さんが着ていたツルのアロハはその時に購入したもので、勘九郎さんが着ているゾンビのアロハは亀蔵さんの形見分けの品とのこと。

旨いお店を見つけるのは抜群だったのに極度の方向音痴だったとか。
七之助がラフな格好で楽屋に入ったのを叱ったりする、服はおしゃれなのにその色合いには疑問が残るなどなど。
普段の亀蔵さんが知られて、本当に楽しい会でした。

なお、小屋内にはお好きだったジャズが流れていて、なんとなくパルコ劇場で毎年始めに開催される志の輔さんの独演会を思い出した。

小屋内にいたのでMCさんが途中紹介してくれた「虹」を見ることはできなかったのですが、Xに投稿された画像を見て、ああっ亀蔵さんも喜んでるのかな?と思ったりして。

亀蔵さんの舞台、もっと観たかったなぁ……

 

談春塾 2026 に行ってきた 10/12

「だんじりは死亡者が出ると3年祭りを自粛するらしいですね」とおっしゃっていましたが、これはあくまで死亡者を出した当該の町や組の自主判断らしいですよ。
また、インスタグラムへの投稿に苦労した話とか、語られてました(笑)

さて、中入り的なところで語られたのが最近亡くした知人のこと……なんですが、まるで落語のような話に会場は笑いの渦。
『ここだけの話』ということで詳しくは書きませんが、Xで師匠はこの部分を「暑いーっ」としていました。

演目

道灌

弟子入りして初めて教わる噺の内の一つで、あの「実の(蓑)ひとつだになきぞ悲しき」で有名な太田道灌の噺です。

何度か色々な人で聴いているはずなのですが、この噺(こんなに長かったのか?)と感じました。普段は途中で切っているのかな?

ちなみに現在の皇居(江戸城)は室町時代に太田道灌が造り、後に徳川家康が入城したもので、「桜の通り抜け」として公開される皇居 乾通りの途中には「下道灌堀」が残されています。また、西日暮里にある道灌山も太田道灌の出城があったという説もあります。

 道灌 (落語) - Wikipedia

人情八百屋

東日本大震災からしばらくして、独演会でこの演目をかけたとき「震災後に呼ばれた東北のある会場で何を演じたら良いかと悩んでいたときこの噺をやって、こういうときは爆笑でも涙でもない、落語としては山も谷もないこういう噺が良かった」というようなことをおっしゃっていたと記憶しています。
確かに『落語』としては起伏はないけど淡々とじんわり人情が伝わってくる噺です。

あらすじがWikipadiaになく、YouTubeでも聴けるのですが、公式かどうか分からず……
この立川談慶師匠のは公式がアップしていますので、こちらをどうぞ。


www.youtube.com

「百段階段」を撮ってきた 10/08

数年前、目黒雅叙園は外国資本に購入されて閉鎖、2026年7月「ホテル雅叙園東京」としてオープンしてます。
併設されている「東京都指定有形文化財 百段階段」も閉鎖されてどうなるかと思っていたら、公開されることになってホッとしてました。
係員さんに聞いてみたら、来年4月からは色々な展示を行う予定で部屋自体を楽しむのは来年3月末までみたいです。

さて、この階段、正式名称は『旧目黒雅叙園3号館』となんとまぁ無粋な名称。
昭和10年に建てられた目黒川の崖に沿って階段で繋がった木造建物で、以前「ひな人形飾り」を観に行ったのですが、とにかく廊下や各部屋の元々の装飾が見事なので、展示物がない状態で観たかったんです。

 百段雛まつり&庭園美術館 - まっ、そんな感じ

今回は公式が『限られた人数で自由見学、混雑を避けてゆっくり見学や撮影を楽しみたい方におすすめ』と言っているので撮影しに行ってきました。

行き方

目黒雅叙園が開いていたときはあった目黒駅からの送迎バス、今はありません。
なので、最寄り駅目黒駅から徒歩になります。
公式Webサイトに掲載されている地図はこんな感じ。

今日は試しに行人坂を下ってみたのですが……はっきり言います。
 膝に不安のある方は絶対に使ってはいけません!!
なにせ都内でも有数の「転げ落ちそうなほどの激坂」です。

極力、比較的緩やかな権之助坂を利用するか、どうしても坂は不安が……という方はむしろ渋谷駅ハチ公脇 33番乗り場から出ている『渋41か渋42』のバスで『大鳥神社前か不動尊参道で下車』すると良いでしょう。
どちらの停留所からも雅叙園まではほぼ平坦(7-11から雅叙園までが緩い坂)徒歩10分弱です。

チケット

チケット購入ページにはこのように記載され、必ず事前に購入する必要があります。

入場チケットは公式オンラインチケットでのみご購入いただけます。百段階段受付では販売しておりませんので、必ず事前にお買い求めの上、ご来場ください。

当日の一般チケットは大人1,800円、大学・高校生1,000円、中学・小学生900円
なんですが、このチケットの他に今回はちょっと変わったチケットが販売されています。

ガイドツアー付チケット

金・土の曜日限定で、一般入場時間終了後の17:00~18:00にガイドツアー付(日本語のみ)で見学できるチケットで2,500円

夜間チケット

日・月・火・木の曜日限定で、一般入場時間終了後の17:00~18:00に限られた人数で自由見学ができるチケットです。(※ガイドツアーはつきません。)混雑を避けてゆっくり見学や撮影を楽しみたい方におすすめ、ということで2,000円
今回利用したのがこちらのチケットなんですが、ガイドツアー付も心引かれました。

靴下必須!!

靴を脱いで上がるので、脱いだ靴を入れる袋(見学中、自分で持ち歩きます)はもらえますが建物内は「素足禁止」です。
また、スリッパでも良いの?と思われるかもしれませんが、室内は畳、階段は木製で結構滑ります。しっかり履く室内履きタイプならともかく、いわゆる「踵のないスリッパ」は止めておいた方が良いでしょう。
どちらにしてもスリップ止めが付いているスポーツタイプがベターです。

所要時間と使用レンズ

今日の夜間公開時の入場者はたぶん10名くらい。
そのため、人が退くのを待つことはほとんとほなく、ゆったり各部屋を撮りまくってだいたい45分でした。
今回はオリンパスOM-EM5II、使用したレンズはほとんど12mmです。
なお、天井についてはiPhoneで「パンテオン撮り」してます。

「パンテオン撮り」とは私が言っているだけの言葉で、昔、ローマのパンテオンに行ったとき、天井をどう撮ろうかと悩んでいたら、近くにいた青年がおもむろにiPhoneのカメラを自撮りモードに切り替えて床に置いて撮っていたのを見て、その場の全員から絶賛されるということがありまして……(笑)

グッズ

百段階段はオープンしましたが、本日現在グッズコーナーはまだありませんでした。
ちょっと残念。

各部屋を下から順にご紹介

詳しい紹介は雅叙園のサイトからどうぞ。

 歴史と各部屋の紹介|東京都指定有形文化財 百段階段 – Hyakudan Kaidan - 株式会社目黒雅叙園

下から上へ以下のような部屋が続きます。

受付でチケットを確認後、まずは靴を脱ぐエリアがあり、その後数段下っていよいよ百段階段となります。

注意:百段階段〝内〟にはトイレがありません。百段階段のエントランス(たぶんエレベータを降りてすぐ左だったかと……)にあるので必ず受付前に済ませておくこと!!

左)奥が受付、途中に脱いだ靴を持ち運ぶためのビニール袋が用意されています。手前が靴を脱ぎ履きするためのベンチ
右)今日は人数も少なくベンチ下に脱いだ靴を置いてありますが、混んでいるときはもちろんこんなことはできません。

ご提案

さて、ルート通り下から順番に見ていくのもよいのですが、実は最上階の「頂上の間」には各部屋や階段天井に描かれた〝縁起物〟の説明パネルが展示されています。
もちろん各部屋にも〝部屋の全体的な説明パネル〟はありますが、もし縁起物の図案について知りたかったらまず「頂上の間」で図案の説明をスマホで撮影後、それを見ながら降りてくるのも一つの楽しみ方だと思います。
この縁起物の図案の小冊子……グッズにしてもらえないかなぁ。

階段

階段の天井にもこんな風に絵が描かれています。見ながら上り下りすると階段を踏み外す可能性があるのでご注意を。

左)階段の隅には「今、何段目」か分かる表示があります。
中)階段途中にある納戸(?)、肉眼では扉が黒くて分かりませんが、たぶん黒漆で絵が描かれています。
右)部屋のない階段。おそらく昔は部屋があったのですが、何かの理由でなくなって階段だけが残ったもの。

十畝の間

荒木十畝(あらき じっぽ)による四季の花鳥画が飾られている部屋です。

左)入口から全景を望む。12mmレンズだとこのくらいになります。
中)床の間
右)天井図

左)黒漆の鴨居はグルッとこの螺鈿細工が連なっています。
右)修繕されてはいますが、現在最古の螺鈿の〝回転〟テーブルとのこと。

漁樵の間

入った途端、絶対に(うわっ!!)と思うでしょう、この絢爛豪華さ。
室内はすべて純金箔、純金泥、純金砂子で仕上げられ、彩色木彫と日本画……と現代の感覚だと(やりすぎ)と思うかも(苦笑)

ちなみに『漁樵』とは、本来「漁師」と樵(きこり)」を生業にする人のことを言うのですが、俗世間を離れて大自然の中で悠々と暮らす隠者の象徴としても使われるそうです。

左)入口から見た図
中)床の間柱の彫刻
右)欄間と天井画

草丘の間

礒部草丘の四季草花絵、瑞雲に煙る松原の風景が描かれています。
障子建具は非常に手の込んでいて、これら面腰組子だそうです。

左)入った奥からの図
右)面腰組子の障子越しに見る隣の間(たぶん「漁樵」の間)の屋根

左)入って左の欄間
右)天井画

星光の間

二間続きの部屋で、部屋全体は落ち着いた日本間という感じがするのですが、天井を見上げると……やっぱり華やかです。

左)奥の間の床の間
右)奥の間から手前の間にかけて

清水の間

こちらも二間続きの部屋。

左)入口から見た図
右)手前の部屋の床の間

左)奥の間の欄間と天井図
中)奥の間の床の間
右)天井図

清方の間

廻り廊下のある二間続きの部屋。四方の欄間と天井を美人画で有名な鏑木清方が描いています。

左)廻り廊下越しの部屋
右)奥の間の床の間

左・中)手前の間の床の間上部の欄間
右)天井図

頂上の間

装飾はほぼありません。たぶん建った頃なら天気の良い昼間の展望が……と言いたいところですが、目黒川側にタワーが建ってしまったので、今はがらんとしています。
今回は、雅叙園の昔の資料や百段階段の縁起物についての説明パネルを展示しています。