まっ、そんな感じ

見聞きしたことを徒然と書いてます。

立川談春芸歴40周年記念興行 7月 07/13

立川談春師匠の『芸歴40周年記念興行』の7月の演目は「天災」「小猿七之助」「品川心中」

「今日は違うけど、夜の部は頭の白い男性が多くて……」から始まって、東京都知事選に出馬した石丸氏をネタに「あの人が主治医だったらイヤだなぁ」と続き、「世代間の認識の違い・ズレ?が大きくなってきてるように思う。
公式サイトの問い合せフォームで『弟子にしてください』ってのがきたんですよ。
真打ちになるには15年くらいかかる。そしたら俺は70過ぎになるから『イヤです』って返した。
もし小春志のところに若い男の弟子がきたら数年は俺に任せろって云ったら、小春志がものすごい顔をして『まだ呪われるんですか?』って。俺ってそんなに酷い?」などなど。

天災

『離縁状を5〜6枚書いてくださいよ』
から始まる聞きかじった知識をひけらかした揚げ句、恥をかく男の噺。

粗忽な上に手も早いこんな男が近所にいたら……イヤどころか、引っ越したい(笑)

 

「さて、この後の噺はいわゆる廓噺、元々は男性だけがこじんまりと集まった場で話されるものなので、今の時代ではやややり辛いが、男女のやり取りから情景が思い浮かんだらいいと思う」
「20才代の男の子に聞いてみたら『人のぬくもりとかは欲しいときもあるけど、基本は一人が良い』って云うんですよ。これは女性も同じだと思う。
今の女性は仕事・出産・育児・家事と忙しいから何か一つ諦めるとしたら、それは旦那。だから旦那は捨てられないようにしないとね」

小猿七之助

談志が講談のレコード『小猿七之助』を気に入り、長い話から『永代橋 一人船頭・一人芸者』部分を中心に仕立てたもので、落語のオチのようなものはない。

隅田川水上バスが好きで、機会があると乗っているので「ああ、このルートで永代橋をくぐって……」と場所がイメージできて楽しかった。

品川心中

真打ちになったころから談志が得意にしていた噺だが、後年は演じなくなった噺、とのこと。

『心中』とはいうものの内容的には滑稽話かな?
とにかく女郎はしたたかで、心中相手として見込まれた男はさもありなんで(笑)

 

とある方の『X』で日比谷公園アオノリュウゼツランが開花していることを知って、行って見た。小雨混じりの夕方だったのが残念だけど、こんな感じ。

リュウゼツランは数十年に一度だけ咲き、開花後は枯れてしまうとの事。
樹高は7.7m、今は二割ほどが咲いていて、この後1ヶ月位は咲き続けるらしい。
根元にゴミ箱があるので、それが写らないような構図がちょっと難しい。
望遠が効くならすっぱり全景は諦めて、花部分だけにした方が良いかも。

 

内藤コレクション 写本 を観てきた 07/02

国立西洋美術館で開催中の「内藤コレクション 写本 いとも優雅なる中世の小宇宙」を観てきた。
公式サイト:内藤コレクション 写本 — いとも優雅なる中世の小宇宙|国立西洋美術館

所要時間はゆっくり観てまわって90分程度。
一部を除いて撮影可(もちろんフラッシュ・三脚・自撮り棒などは禁止)
そして、これから観に行く方へのアドバイスはただ一言、

単眼鏡を持っていけ!!

なにしろ写本のほとんどがこんな感じで、サイズはA6〜A5くらいがメインで一番大きくてもA3くらい。
そこにレタリングされた文字と細密画が描かれているので、視力の良い人でも細密画に描かれた背景なんかはキツイはず。
(一番右の画像、一体どういう順番で読むんだろう?)

こういうもので何が楽しいかというと……変顔。
なんでこんな変顔を描くんだろう?とも思うのだが、今回の展示で比較的きれいに撮れたものでもこんなにある。

さらに探してみると面白いのが動物。
●上列
左:明らかに水の上にいる昆虫(こういうもので昆虫を見たのは初めてかも)
中:どうやら猿らしい(ほかにも猿は描かれているのにこれだけ耳が異常に長かった)
右:なぜか花の中に人の顔(不気味だと思うんだけど、顔だけのエンジェルとかあるのでそれ系かも)
●下列
左:パーン
中:ハーピィー?(この女性、中世とは思えないほど現代的でとてもきれいに描かれていた)
右:……私にはミジンコのように見える

ロビーでは描き方のビデオも流されているので、観てから実物を観ると良いですよ。

立川談春芸歴40周年記念興行 6月 06/08

立川談春師匠の『芸歴40周年記念興行』の6月の演目は「棒鱈」「(慶安太平記から)吉田の焼打ち」そして「らくだ」

 

 

棒鱈

この噺は、料理屋の二階で飲んでいた寅さんと熊さんが、隣で三人の芸者と田舎訛り全開&大声で飲んでいる侍に絡んだ揚げ句……というもの。

「棒鱈」というとつい酒の肴のアレを思い出すのですが、Wikiを読んだら『俗語で酔っぱらい、まぬけ、野暮天などを意味する』とあって……なるほど(笑)

江戸っ子と田舎侍の演じ分けはもちろんなのですが、さらに見事なのが芸者の手ぶり、視線、段々困っていく様。本当に談春師匠は女性の演じ方が良い。

(慶安太平記より)吉田の焼打ち

前回の『宇都丿谷峠』の続き。

金飛脚から盗んだ3,000両を隠すと、伊豆は吉田宿に逗留を決めた僧侶の善達と飛脚の十兵衛。

ところがこの伊豆の領主は『知恵伊豆』と呼ばれる松平伊豆守信綱。
素早い動きで吉田宿に出入りする街道を押え、宿には逗留者の外出を禁じ、翌日は取り調べすると布令を出す。

これに慌てたのか十兵衛。
宿をだまして抜け出すと、持っていた竹筒に火薬を詰めたものを吉田宿のあちこちに仕掛け、火事騒ぎの間に抜け出す算段。

思惑は見事に当たり、知恵伊豆からも逃げ切った山の中で一息つく二人に声をかけたものがいた。それが油井民部輔正雪。

ということで……to be continued。
なるほど、以前『三遊亭圓朝は牡丹灯籠に1ヶ月近くかけたが、毎回高座の最後にちょこっと牡丹灯籠を話して客に続きを聞きにくるようにした』と聞いていたが、まさにこれ。
続きはいつ聞けるんだろう(苦笑)

らくだ

落語を聞いたことがある人なら一度は聞いた事があるはずなんであらすじははしょりますが、改めてWikiを見たら元は上方落語、実は1時間超えの『真打の大ネタ』なんだとか。

気弱な紙くず屋の久六が酔っぱらって段々強気になっていくのと、らくだの兄貴分 丁の目の半二の強気が下戸なのに飲まされて弱気になっていく様、大家や八百屋の態度が変わって行く様子が本当に面白い。

今回も紙くず屋の久六が酔っぱらって性格が変わったところで終わったが、実は続きがあったんですね。
でも、思い返すと最後まで聞いた事がある。あれは一体誰の時だったんだろう。

トーク

今回は『6月8日時点ではまだ公にできないのでSNSとかにアップしないでね』と、『完全非公開だからずっとアップしないでね』で、書けるのは『ガーシー、落語家に?』に関するくらい(苦笑)

「単に弟子入りや前座修業していないから、ではなく、素人でも人前で話す事はできる。
例えば、前座修業はしてないけど立川流高田文夫立川藤志楼)さんとかね。
でも、重要なのは継続的に人が呼べるか、ということ」

また『6月8日時点では……』はコロナ禍で改めて立川流を見直した結果、というもの。
これは近日発表があるらしい。

『完全非公開』は……うん、落語会はこういう話が聞けるのが楽しい!!

ということで、次は7月。