立川談春師匠の『芸歴40周年記念興行』の6月の演目は「棒鱈」「(慶安太平記から)吉田の焼打ち」そして「らくだ」
棒鱈
この噺は、料理屋の二階で飲んでいた寅さんと熊さんが、隣で三人の芸者と田舎訛り全開&大声で飲んでいる侍に絡んだ揚げ句……というもの。
「棒鱈」というとつい酒の肴のアレを思い出すのですが、Wikiを読んだら『俗語で酔っぱらい、まぬけ、野暮天などを意味する』とあって……なるほど(笑)
江戸っ子と田舎侍の演じ分けはもちろんなのですが、さらに見事なのが芸者の手ぶり、視線、段々困っていく様。本当に談春師匠は女性の演じ方が良い。
(慶安太平記より)吉田の焼打ち
前回の『宇都丿谷峠』の続き。
金飛脚から盗んだ3,000両を隠すと、伊豆は吉田宿に逗留を決めた僧侶の善達と飛脚の十兵衛。
ところがこの伊豆の領主は『知恵伊豆』と呼ばれる松平伊豆守信綱。
素早い動きで吉田宿に出入りする街道を押え、宿には逗留者の外出を禁じ、翌日は取り調べすると布令を出す。
これに慌てたのか十兵衛。
宿をだまして抜け出すと、持っていた竹筒に火薬を詰めたものを吉田宿のあちこちに仕掛け、火事騒ぎの間に抜け出す算段。
思惑は見事に当たり、知恵伊豆からも逃げ切った山の中で一息つく二人に声をかけたものがいた。それが油井民部輔正雪。
ということで……to be continued。
なるほど、以前『三遊亭圓朝は牡丹灯籠に1ヶ月近くかけたが、毎回高座の最後にちょこっと牡丹灯籠を話して客に続きを聞きにくるようにした』と聞いていたが、まさにこれ。
続きはいつ聞けるんだろう(苦笑)
らくだ
落語を聞いたことがある人なら一度は聞いた事があるはずなんであらすじははしょりますが、改めてWikiを見たら元は上方落語、実は1時間超えの『真打の大ネタ』なんだとか。
気弱な紙くず屋の久六が酔っぱらって段々強気になっていくのと、らくだの兄貴分 丁の目の半二の強気が下戸なのに飲まされて弱気になっていく様、大家や八百屋の態度が変わって行く様子が本当に面白い。
今回も紙くず屋の久六が酔っぱらって性格が変わったところで終わったが、実は続きがあったんですね。
でも、思い返すと最後まで聞いた事がある。あれは一体誰の時だったんだろう。
トーク
今回は『6月8日時点ではまだ公にできないのでSNSとかにアップしないでね』と、『完全非公開だからずっとアップしないでね』で、書けるのは『ガーシー、落語家に?』に関するくらい(苦笑)
「単に弟子入りや前座修業していないから、ではなく、素人でも人前で話す事はできる。
例えば、前座修業はしてないけど立川流の高田文夫(立川藤志楼)さんとかね。
でも、重要なのは継続的に人が呼べるか、ということ」
また『6月8日時点では……』はコロナ禍で改めて立川流を見直した結果、というもの。
これは近日発表があるらしい。
『完全非公開』は……うん、落語会はこういう話が聞けるのが楽しい!!
ということで、次は7月。