まっ、そんな感じ

見聞きしたことを徒然と書いてます。

『俺たちの圓朝を聴け! 第二日目』を聴いてきた 09/18

9月2日に続いて『俺たちの圓朝を聴け! 第二日目』を聴いてきた。
前回との大きな違い、それは写真撮影タイムがあったこと!!
真ん中だけでなく上手/下手とまんべんなく、撮影には充分な時間(笑)
こういう時に限ってカメラを持っていかず、ちょっと距離はあったがなんとかiPhoneで撮影。
なお、前回の感想はこちら 

『俺たちの圓朝を聴け! 第一日目』を聴いてきた 09/02 - まっ、そんな感じ

最初の『ごあいさつ』で談春さんが「休憩を含めた時間が3時間で終わったら僕たちは楽屋で大喜び」と言っていたが、なんとか3時間で終了(笑)

あっ、開演前の10分程度、二人が場内アナウンスでいろいろおしゃべりしているので、早めに行ったほうがいいですよ。

お札はがし〜お札はがし 栗橋宿(序)

さて『牡丹灯籠』と云えばまず思い浮かぶのがこの『お札はがし』の場面でしょう。
でも、映画や演劇などで演じられるのは三三さんが演じた部分まで……というのが多いのでは?
でも、実は『牡丹灯籠』はこの後もずっと恐ろしいのですよ。

まずは三三さんで「お札はがし」

新幡随院の和尚様にもらい出入り口はもちろん高窓にまで貼られたお札のせいで室内に入れなくなったお露・お米。その札をはがしてくれるよう頼まれた下働きの伴蔵とお峰夫婦。
善良だったはずの二人は断る方便に言った「剥がし代に百両」を渡され、さらに新三郎が金の仏像を肌身離さず持っていることを教えられてそれも奪って逃げようと企み実行する二人。

当初は幽霊におびえ、気弱だった二人が段々と悪事に染まっていく様子がなかなか怖かった。

続いて、談春さんで『栗橋宿(序)』

逃げ延びた先の栗橋宿でお米からもらった金子を元手に荒物屋 関口屋 を始めた伴蔵とお峰夫婦。
元の働き者で善良に戻ったはずの二人だったが、商売が順調に進んで大店になり、周囲からも誉めそやされ始めると酌女にうつつを抜かすようになった伴蔵と、それを知って嫉妬するお峰。
この
酌女が実はお露が家を出る原因ともなった父親 飯島平左衛門の妾となったはずの女中「お国」。

ここは新たな恐怖への導入部なので、どちらかというと淡々と状況や新たな登場人物を紹介するような感じ。それにしても談春さんは女性を語るのが本当にうまいと思う。

さて、『お札はがし』の恐怖の対象が幽霊なら、この後の『栗橋宿〜お峰殺し』は『人が狂っていく様』が語られるパート。
以前には志の輔さんで聴いたが、私は初見だったし、志の輔さんがうまいってこともあるけど、けっこう怖かった。
今度は二人のどちらがどこまで担当するのか、11月が楽しみだ。

他の演目

開演後の一本目は同じく幽霊話ながらノー天気な談春さんの『野ざらし
ストーリーはこちら 野ざらし - Wikipedia

この噺の注目ポイントは八五郎が最後に歌う「サイサイ節」
談春さんの八五郎はもう最高にノー天気(笑)で最高だった。
人情噺もよいが、こういうばかばかしい噺も本当にうまい。

最後は三三さんの『元犬』。
ストーリーはこちら 元犬 - Wikipedia

以前にも聴いたことがあるが、三三さんの『元犬』は『無垢』な様子がすっとぼけていて楽しかった。
たぶん……だが、もし談春さんがやったらブルドックを想像しちゃって野良の和犬にはならないんじゃないかな。
三三さんはそのすっとしたお顔で得してる(笑)

最後のごあいさつで、さだまさしさんが宿泊するホテルの一室で憧れの元広島カープの高橋幸彦さんに会った三三さんのうろたえぶりを談春さんがバラしてまして、普段どちらかというと静かでおっとりな感のある三三さんの意外な一面が知れました(笑)