
本日の係員から「お客様の平均年齢はやや高目、でも小学5年生がいます」と言われた師匠、「小学5年生に妲己のお百はマズイだろう!!」から始まって、「数日前熱中症になりかけて、今は大丈夫だけど炎天下の外に出るのが怖くなった」とか、「昔、モーニングショーに談志がコメンテーターとして出たときは凄かった」などなど。
相変わらずクスクスと笑えるところから始まった。
演目
船徳……
船宿の居候、若旦那の徳兵衛さん、ある日「自分も船頭になる!!」と宣言したのはいいが、とにかく力がなく、当然仕事にもならない。
ところが、縁日で船頭が出払っているところにお馴染さんがやってきて、暇をしていた徳さんがお客を乗せて船を出すと……というお噺。
「芸歴40年でたぶん1〜2回しかやっていないのは、自分には合っていないから」とのことで、今回やるにあたってなんと柳家小さん師匠で復習ったと言っていて、(あの小さん師匠もこれをやってたんだ。ちょっとイメージが……)と思って聞いていたら、談春師匠のを聞いてみて(うーん、確かに合っていないかも)とも思った。
主人公の徳さんはなんというか「かぼちゃ屋」の与太郎ほど素っとぼけてもいないし、談春師匠がやると本当に怖い悪人でもないし、ただただ世間知らずなボンボンの徳さんは逆に個性がなさすぎて、女将もお客もちょっと普通っぽいからかもしれない。
いや、談春師匠の人情噺もいいんですけどね。
妲己のお百……
娘を連れた門付けの唄に引かれた売れっ子芸妓の小さん(実はこれがお百)、門付けが昔売れっ子だった峰吉と娘のおよしで、木賃宿を転々としていると聞いて自宅に泊まるよう勧める。
ところが、小さんは峰吉を騙して器量よしの娘のおよしを吉原に売ってしまおうと考えていたのだった。
まず『妲己』とは
妲己(だっき、拼音: Dájǐ)は、殷王朝末期(紀元前11世紀ごろ)の帝辛(紂王)の妃。帝辛に寵愛され、末喜などと共に悪女の代名詞的存在。
『紂王を翻弄し、その楽しみ方が『酒地肉林』の語源になった』と言えばなんとなく(ああっ、あの毒婦だな)と思ってもらえると思う。
続いて『お百』とは
江戸時代の宝暦年間にいたとされる日本最大の悪女と評される女性で、夫を殺した"毒婦"の物語は多いが、妲己のお百は夫殺しの後も次々に殺人を繰り返し、最後には一国を乗っ取ろうとまでした。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A6%B2%E5%B7%B1%E3%81%AE%E3%81%8A%E7%99%BE
なので『妲己のように最悪毒婦のお百』ということになる。
この噺も怪談で、牡丹灯籠と同じように長い噺の最初『峰吉殺し』部分。
あまり演じられないためか客席は(この噺、この先どうなるのか?)&噺の中に笑いがないので、あまり静かすぎるのを心配したのか途中で一息入れるように噺を区切るなど、ちょっといつもと違う雰囲気だった。
昔の地名が頭の中でうまく地図化できなかった私のせいかもしれないけど、私的にはお百の悪振りをもう少し強調して、後半ももうちょっと噺を整理できるんじゃないかなって感じた。