立川志の輔さんの新春らくごはずーっと渋谷のパルコ劇場でした。
幸いなことにここ3年ほどはチケットが取れ、特に去年のパルコ劇場最後の公演は楽日が取れて、ほんとラッキーでした。
ということで、今年はGINZA SIX 二十五世観世左近記念観世能楽堂の『志の輔らくご GINZA MODE(銀座詣)』楽日に行ってきました。
当然、平日昼間なのでしっかり有給を取得(笑)
行き方
能楽堂の案内によると、銀座から東銀座へつながっている地下道から直接ビルのB2Fに入れると書いてあって、確かに入れることは入れるのですが、そこからB3Fの能楽堂までが分かりづらい。
なにしろ、わからなくて係員に聞いたら「分かりづらいんですよねぇ」と云ってたくらいですから(苦笑)
ということで、今後行かれる方向けにざっと書くと……
- 銀座から東銀座に向かって歩き、
- 地下道に出ている案内板に従って右に曲がり、
- やや下り坂を突き当たりまで進む。
- 左はオフィス入り口、で、右がSIXのショッピングフロアの入り口。
なので、右に入ります。 - 道なりにまっすぐ進むと正面にワインショップのカウンター。
- このカウンター左のくねった通路を進み、
- 突き当たりの左にある下りエスカレーターを降りると能楽堂、です。
注意点は『B3Fに降りるエスカレーターはここだけ』ということ。
エレベーターもあるようですが、乗らなかったので場所は不明。
ただ、特定のエレベーターしか降りられないようなのでご注意を。
エスカレーターを降りた正面にある能楽堂の看板はこんな感じ。
ロビーの様子
能楽堂のロビーはやや狭く、特設売店もこじんまりしたもの。
(パルコだと購入金額に応じてやっていた新春福引きもなし)
いつもだとさまざまな方からのお花に代わり『ご奉名飾り』が展示されてました。
そして『福のおすそわけ』としてキーホルダーが配られた……はずなんですよね、本当なら。
なんと!! 手配ミスで最終日分がなく、後日郵送ということになりました。
能楽堂内
初めて能楽堂に入ったので、これからの話はすべて志の輔さんからの受け売り(笑)
まず、野外に設置されたのが「能舞台」。
新潟の佐渡島にはたくさんの神社があって、それぞれに能舞台があるんだそうです。
観世流当主が家康から銀座2丁目(GINZA SIXのすぐ近く 旧地名:京橋)に土地を拝領。
なお、江戸城内には50〜100の能舞台があったそうです。
明治になって観世流は渋谷の松濤に移動。
さらに今回、銀座に戻ってきたとのこと。
さて、能楽堂は能舞台と客席を建物内に収めたものをいいます。
どうなっているかというと、こんな感じ。
奥の左から舞台へ伸びているのが「橋懸」、歌舞伎でいうところの「花道」といったもの。
初日、この真ん中を通ったら「志の輔さん、行きは奥側、帰りは手前側に沿って歩いてください。真ん中は神様の通り道なので」といわれたとか。
写真では見えませんが舞台と客席の間に階段がありまして。
志の輔さんは外して欲しいと申し入れたんですがダメだったそうです。
何であるかというと、偉い人の前で能を演じるとき、たとえば江戸城だと寺社奉行だかが客席から舞台を経由して橋懸の奥に「(殿の)準備が整った」と云いに行くためにあるんだとか。
本来、能舞台の屋根は屋外にあったという名残で、4本の柱で支えられてます。
ですが、写真の通り、今回の公演では正面手前の左側の柱がありません。
この柱「目付柱」といって、能面で狭くなった視野で能役者が舞台上の自分の位置を確認するときに見る柱なんだそうですがこの能楽堂では取り外し可能。
能だと 正面>脇正面>斜め正面 の順で席の料金が違うそうですが、今回の落語では均一料金、演台もすこし角度がついていて、斜め正面でもとても見やすかったです。
ただ、2列前の男性がゆらゆらと頭を動かして視野を邪魔して、それが辛かったなぁ。
演目
室内が暗くなり、長唄連中の歌う「志の輔らくご」のいつものテーマ曲が流れてきて。
最後のフレーズ「♪ しのすけぇ らくご in……」の後、私はつい反射的に「パルコ」と思い、でも本当は「カンゼ ♪」(苦笑)
能楽堂のお話やこれまでのアンケートからおもしろいものを紹介して場を暖め、一本目が「買い物ブギ」
続いて、長唄連中が少しコミカルに現代の歌や長唄からお目出度いフレーズをパッチワークしたもの、本寸法の長唄などを歌って中入りに。
いやー、毎回思うけど、歌担当の人の声の素晴らしさ!!
そして最後は人情噺「徂徠豆腐(そらいどうふ)」
(どういう噺かはググってね)
たっぷり3時間弱の公演も恒例の三本締めで終了。
なんか今年も良い年となりそうって感じさせてくれる公演でした。
来年もチケット取るぞぉ!!