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まっ、そんな感じ

見聞きしたことを徒然と書いてます。

お願いして写真を撮らせてもらえばよかった

昨日、渋谷で「志の輔らくご in PARCO」を聴いてきた。
楽日は狙っていたし、渋谷PARCOが立て替えというのも知っていたが、それにより今年で「志の輔らくご in PARCO」自体が一端終了とまでは思い至らなかった。
チケットが取れるかは別にして、新しいPARCO劇場でまた再開して欲しい。

さて、会場には着物姿の女性が何人かいたが、まさに『粋』な女性を見かけた。

最初に目を留めたのが、帯の結び方。

太鼓結びの変形版と云ったらいいのだろうか。
通常の太鼓結びに、ヒダをとったもう一枚を波を描くように重ねてあって、とても美しかった。
そして、着物の柄が更紗のような感じで、これまた珍しいもの。

思わず「その帯の形、すてきですね」と声をかけたら、
気さくに「オリジナルなんですよ。お着物、着られるんですか?」
「いいえ。もっぱら見るばっかりで」と私。
続けて「着物の柄も珍しいですね。更紗ですか?」
「お客様から大島紬の反物をもらったので、染めたんですよ」

かんざしもなく、髪形も化粧も抑えたものだったが、その時点で(ああ、やっぱりこの人は素人さんじゃないんだ)と分かった。
それと同時に、客から反物、わざわざ柄を染めた、ということから(この人は芸者さんだじゃないかな)とも思った。

今もあるかは分からないが、私が子どもの頃は道玄坂から神泉に抜ける狭い道沿いに芸者さんたちのお稽古場があった。
前を通りかかると三味線の音が聞こえて、なんとなく浮き立つ感じを思い出した。

こういう風に、実はお金をかけてるけど、さりげなく見せてしまう人が『粋な人』なんじゃないかな。

それにしても、あの帯の締め方と着物の柄。
お願いして写真を撮らせてもらえばよかった。
きっと、あの人ならにこやかに許可してくれただろうに……